ベースの演奏テクニック3選

ベースの役割は、曲のフレーズのなかにリズムや抑揚を作る事で、ドラムと一体となって曲の方向を決め、安定したバンドサウンドを演奏することです。リズムが乱れないように、いろいろな演奏テクニックを使い分けることで、音のタイミングや音色を操ることができます。

 

ここでは、フレットの押さえ方やピッキングの方法を変化させてできる、ベースの演奏テクニックについてお話します。

 

レイキング奏法


レイキングは、1本の指で複数の弦を弾く奏法です。弦楽器ならではの音の重なりが、演奏のアクセントとなります。指弾きの基本は人差し指と中指を使い、交互に繰り返すオルタネイトピッキングと呼ばれるものです。ベースラインによっては、レイキングを使った方が演奏しやすくなります。

 

レイキング奏法は、1回のピッキングで弾ける音数が多いのが特徴で、4弦ベースなら1回のピッキングで最大4音を弾くことも可能です。細かいベースラインを弾く際には必須のテクニックと言えます。

 

ミュート奏法


右手や左手を使って弦振動を抑え、実音が鳴らないように弾く奏法で、ゴーストノートとも呼ばれます。ベースで打楽器のようなリズムを作ったり、ビートを表現したりすることができます。

 

左手でミュートする際は指板上の弦から指を離さないようにしたまま、弦をフレットから浮かせます。弦を指からすぐに離さないで、しっかり音を止め右手でピッキングする事で「ポコッ」という音を作ります。実音のベースラインと混ぜて使用するする事でフレーズに抑揚をつくります。

 

スライド奏法


スライドは、フレット上の指を滑らせて音を出す奏法です。うねりや勢いがある「ブーン」という音が出て、演奏の印象が大きく変わります。移動させるフレット間が決まっていない場合はグリス奏法といい、演奏者が自由に決めることができます。

 

やり方は音が途切れない程度にフレットを押さえる力を抜き、ベースの弦をピッキングした後、フレットを押さえたまま指を滑らせて音程を変えていきます。多くの人は人差し指か中指で、フィンガリングします。

 

スライド奏法は、フレーズ自体のニュアンスを変えることで、フレーズを歌う様に演奏する事ができるテクニックです。

 

おわりに
フレットの押さえ方やピッキングの方法を変化させると、フレーズの弾き方に個性を出す事ができます。ご紹介した3つの奏法は、ベースでタイミングよく音を鳴らすために必要なテクニックでもありますので、難しく考えずまずはやってみましょう。

 

どの奏法もリズムが乱れやすいため、リズムキープの練習をしながら試してみてください。